QAテスト業界ではSeleniumがテスト自動化ソフトとして多くのDevOpsチームに選ばれています。Seleniumはオープンソースのテストツールで、テストエンジニアは好みのプログラミング言語でテストスクリプトを書けるため、人気があります。非エンジニアもGUIを操作してテストを記録・再生できます。

しかし、Seleniumには短所があるのも事実で、それを解決するためにSeleniumの代わりとなるサービスを提供している会社がたくさん出現しています。そこでこの記事ではSelenium以外で役立つテスト自動化ソフトの中からおすすめのツールをご紹介していきます。

「Seleniumは優れたテスト自動化ツールですが、テスターが求める多くの機能が欠けています…」

Seleniumは、Webアプリのテストを自動化するためのオープンソースツールです。Selenium WebDriver、Selenium IDE、およびSelenium Gridなどのコンポーネントがあります。「WebDriver」はほとんどのエンジニアがテストスクリプトの作成に使用しているツールで、「Selenium IDE」は非エンジニア向けです。テストの記録と再生を行うGUIがあり、ユーザーの代わりにテストをコーディングしてくれます。また、「Selenium Grid」を使うと複数の物理マシンと仮想マシンが利用でき、テストを並行して実行できるという利点があります。


Seleniumのデメリット

  • コーディングが必要。
    テスト業界ではエンジニアがコーディングと創造に集中できる環境を作るとDevOpsチームにとって一番好都合ですね。エンジニアが直接行う必要がない作業はテスターに任せれば良いからです。Seleniumは便利ですが、コーディングの知識がない人には困難です。
  • 画像比較機能がない。
    Seleniumは画像を比較する機能はありません。Sikuliなどのサードパーティのツールを導入する必要があります。
  • テクニカルサポートがない。
    Seleniumはオープンソースなのでユーザーグループ、チャットルーム、Slackなど大規模なオンラインコミュニティに質問するしかありません。
  • レポート機能がない。
    Seleniumにはきちんとしたレポート機能はありません。サードパーティのアドオンが必要です。
  • メンテナンスに手間がかかる。
    Seleniumでテストする最大の難点はテストの保守に手間がかかることです。では、Seleniumのメンテナンスの課題を見事に克服できるツールをご紹介しましょう。

Seleniumの代わりにおすすめのテスト自動化ソフト

Autify

AutifyはSeleniumの代わりにぜひ検討したいおすすめのツールです。AIの力を活用したテスト自動化ソフトで、コードなしで利用できます。ノーコードのツールはとても使いやすく、プログラミング言語でコーディングしなくてもテストスクリプトを作成できます。そのため、非エンジニアでも素早くテストスクリプトを作れるわけです。コーディングについて学ばなくても、コードを全く書かずに回帰テストを実行・記録できます。また、AutifyのアルゴリズムはUIの変更を検出し、テストシナリオを続行できます。UIが変わるたびにテストが失敗することはないので工数削減につながります。

主な特長:

  • ノーコードで使えるのでコーディングは必要なし。GUIでテストシナリオを記録、再生可能。
  • AIがテストスクリプトをメンテナンス。
  • 人工知能がUIの変更を学習し、柔軟に適応しながらテストを続行。変更点はテスターに通知。
  • モバイル端末など、複数のブラウザに対応。
  • Slack、Jenkins、TestRailなどと連携。

価格:2週間無料トライアルあり、商用利用:要相談。料金プランはこちら

TestCraft

TestCraftはSelenium上に構築されたテスト自動化ツールです。Seleniumに欠けているところを補うサービスだと宣伝しています。TestCraftを利用するとノーコードでテストスクリプトを作成できます。

主な特長:

  • コードを書かなくてもOK。視覚的なフローチャート形式でテストを作成。
  • 複数のブラウザで並列してテストを実行。
  • AIによるメンテナンスにより、失敗したテストケースの97%を自動修復。
  • バグレポートで何を修正すべきか把握。

価格:スターター、プロ、ビジネス、エンタープライズプラン。価格の詳細は要相談。

Cypress

Cypressは比較的新しいオープンソースのテスト自動化ソフトです。Seleniumより最近の開発原則にマッチしているため、デベロッパーの間でかなり人気があります。このサービスではブラウザでテストを実行するCypress Test Runnerと、CIツールを1つにまとめたCypress Dashboardという2つのツールを利用できます。

主な特長:

  • Webアプリケーションを構築しながらリアルタイムでテストを作成。
  • コマンドログからテストのスナップショットを閲覧。
  • Chrome DevToolsなどのツールでテストスクリプトをリアルタイムでバグ修正。
  • 自動待機ステップとアサーション。

価格:

3人のユーザー(または毎月500回のテストレコーディング)は無料
テストレコーディング25,000件まで:月額99ドル
75,000件まで:月額199ドル
150,000件まで:月額399ドル

Katalon

KatalonはAppiumとSeleniumフレームワーク上に構築されたテスト自動化ツールです。パソコン、モバイル、Web、およびAPIをテストできます。このツールもノーコードの統合開発環境でテストスクリプトを書く仕組みです。Katalon Studio、Katalon Runtime Engine、Katalon TestOpsという3つのツールで構成されています。

主な特長:

  • ノーコードでテストスクリプトを書ける記録・再生統合開発環境。
  • スマートエンジンは自動修復・自動待機機能付き。
  • 複数の端末でクロスブラウザテスト。
  • 高度なレポートとAIによる分析機能。
  • Jenkins、Bamboo、Azure DevOpsなどのCI/CDツールと連携。

価格:

Katalon Studio:無料
Katalon Runtime Engine:$539~1,199/年
Katalon Studio Enterprise:$759~1,529/年

Ghost Inspector

Ghost Inspectorを使うとサイト、ブラウザ、UI、E2Eテストのテスト自動化を実現できます。Selenium IDEと同様、Ghost InspectorはChromeとFirefoxで効率的にテストを記録できるツールです。

主な特長:

  • GUIからノーコードでテストを記録・再生。
  • テスターもテストの記録、スケジューリング、自動化可能。
  • 変更点のスクリーンショットを並べたものをメールまたはSlackなどの連携サービスに送信。
  • 複数のブラウザと画面サイズに対応。

価格:

スモールプラン:月額$89(テスト件数は1万件)
ミディアムプラン:月額$179(テスト件数は3万件)
ラージプラン:月額$359(テスト件数は10万件)
エンタープライズプラン:要相談

まとめ

Seleniumは優れたテスト自動化ツールですが、テスターが求める多くの機能が欠けています。この記事では有料サービスをご紹介しましたが、コストパフォーマンスは抜群です。共通点として、ノーコードでテストスクリプトを作成できること、AIを活用したテストスクリプトのメンテナンス、複数のブラウザや端末への対応、スクリーンショットを交えた実用的なレポートなどが挙げられます。あなたのQAチームに最適なツールをお探しの方は今すぐ無料トライアルをお試しください
 
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